乳がんカフェ

2017年大きなシコリが出現し乳がん摘出手術を受けました。乳がん手術を終えても怖さはいつもどこかにあります。まだ慣れないシリコンおっぱいと共に、ひと息つきながら経過を綴っていきます

家族にはいつ話すの? 家族は第2の癌患者

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PET-CTの検査結果の報告のあと、手術日を決めた。担当医に「そういえば、ご家族は?」と聞かれ「バツイチで、独り身なんです」と答える。

 

完全犯罪のごとく私は乳がんを秘密にしたい

 「ご両親には?ご両親は、病気のことなんか言ってた?」「話してないです」「まだ話してないの?いつ話すの?!」と突っ込まれる。乳がんかも!と思った時から、両親に話す気はなかった。幼い子供がいれば真っ先に両親に打ち明けたかもしれないけれど、独り身の私は両親に話す気は全くなく、抗がん剤をするかもと、脱毛に備えて自然に見える評判のよさそうなカツラ屋もリサーチし、完全犯罪のごとく、隠そうと思っていた。

 

僕が話してあげる

  針生検の診察後も「ご両親に話した?」と聞かれ「いいえ、話してません」と伝えると「早く話した方がいいよ」と。入院前検査の時も「話した?」と聞かれ「ううん」と首を振ると「なんで、まだ話してないの?!もう手術まで時間ないよ」と驚かれる。そして「連れておいでよ。僕が話してあげるから」と私を見る。ううん。と首を横に振る。「どうして?なんで話さないの?」「先生。私手術で死ぬの?死なないでしょ?なら、いいじゃない、言わなくたって」「いや・・。死なないけどさ・・」「それとも手術の時に、親族の付き添いがいないと手術できない?」「付き添いがいなくても手術はできるけどさ・・・」「なら、いいじゃない・・・」「でも、あなた、どうするの?手術に、入院、話した方がいいよ」

 

 喜ばせてあげて

「 母が乳がん10年目なんです。先日も検診行って来た。異常なかった。もう治療が終わる!って喜んで電話があったばかりなのに今度私が乳がんだなんて、自分の乳がん以上に苦しむ。ステージ3、顔つきの悪い癌だと言われて母も家族も10年再発に恐れて、やっと、やっと解放される時に、そんな酷い告知。かわいそうだよ。絶対言わない」

 

癌患者が告知側に

 10年前、父が泣きながら電話をしてきた。母が乳がんだと知った時、呼吸が止まった。心臓がバクバクした。どうしよう。どうしよう・・溢れてくる気持ちの焦り。頭に「死」という言葉が浮かびかき消した。癌患者の家族も同じように恐怖を味わうことを私は知っている。医者から癌だと告知をされてショックをうけ、今度は自分が大切な人たちに打ち明ける。なんだか傷つけてしまうような罪悪感。2重の傷つき。診察室で椅子に腰をかけると同時に「悪いものが見つかりました」とサラッ~とセリフのような告知をした医師のように、私は言えない。言う気もない。10年の治療が終わる母をまた、癌患者にはしたくない。

 

「だから先生。私の完全犯罪に協力して」