乳がんカフェ

2017年大きなシコリが出現し乳がん摘出手術を受けました。乳がん手術を終えても怖さはいつもどこかにあります。まだ慣れないシリコンおっぱいと共に、ひと息つきながら経過を綴っていきます

ドレーンがとれた日 エキスパンダーの胸と初対面

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手術後、尿管には管が入り、胸にはドレーン、足には血栓予防のマシーンと、術後は身体中管だらけ、翌朝には血栓予防も尿管も抜かれるけど、ドレーンは最後の最後までお友達状態。

 

入院期間はドレーン次第

手術した翌日、病棟婦長が、ずっと個室での入院でいいか確認にきた。乳がん+同時再建エキスパンダーの手術の入院予定期間は2週間〜3週間、ドレーンが外れれば退院。ドレーンの排液の出具合は個人差があり長引く可能性もある。差額ベッド代の掛からない大部屋はいっぱいだけど差額ベッド代5000円の4人部屋なら今なら空いていると婦長に病室を案内してもらった。体調によっては長引く可能性もあるし、1日15000円の個室で高額になるであろう入院費用を心配して案内に来てくれた。でも婦長が訪れたのは入院費用の心配だけではなかったのだろう。入院して分かったのは、婦人科病棟には個室が少なく個室はナースステーション前。重篤な患者さんが出た時のため空けときたかったのだと思う。「入院が長引きそうなら、その時、相談に乗ってください。優先すべき患者さんがいれば、いつでも他の部屋に移りますので」と個室入院を続けた。入院期間はドレーンにかかってるということだ。

 

とりあえず歩いた

10年前、母が乳がん手術をした時、術後しばらくは安静にするのが当たり前だと思っていたら「今は動いた方が回復が早いという考えなんですよ」と看護師さんに言われ、リハビリと称して母と、病院内を歩き回っていた。私も手術翌日から体を動かした方がドレーンと早くサヨナラできる気がして階段移動をし、とりあえず歩き回ったていた。

 

ドレーンの排液

胸の管からドレーンパックに移動する排液の色も最初は赤い血の色そのものが、徐々に薄い赤、黄色身がかった色に変化して量も減っていくのが自分でも確認できる。私の入院していた病院では、真夜中に看護師さんがドレーンパックに溜まった排液を計量回収にくる。不眠生活に陥ってた私は毎晩その計量を見ては順調に減っていくのを喜んでいた。

 

ドレーンを抜く時の痛みは

退院2日前、明日ドレーンが取れる予定と言われていたのに、夕方、看護師さんに形成外科の先生の呼ばれてますと連れていかれるまま、移動するとそこは処置室。その時、ドレーンを抜くとわかり「先生、怖い。抜くの痛いの!?」と身構える。「ぜ〜んぜん。痛くないですよ」と言われてるうちに「もう終わったよ」とあっという間に抜かれてた。痛みは全くない。思いのほか早くドレーンは手術から1週間でとれた。

 

エキスパンダーが入った胸との初対面

ドレーン除去後、病室に戻ると、看護師さんが「ドレーンも外れたし胸見て見る?」と手鏡を渡してくれた。部屋のシャワー室に鏡はなく、洗面台の鏡では廊下に面していて服を脱ぐこともできない。胸を確認したい人にとってはもどかしい状況だ。私は、毎日の消毒のたびに顔を背け、持参してた手鏡で胸を見る勇気もなく過ごして来ていた。

乳輪乳頭温存皮下乳腺全摘手術をし、エキスパンダーが入り小さく膨らんだ胸を見た。乳頭、乳輪の色が濃く具合が悪そうな色は徐々に良くなってくると伝えられ安堵する。脇から縦に切った縫い目。これは術後消毒に来る看護師さんたちが「凄い!綺麗!これ手術誰?H先生?流石」と嬉しい言葉を何度も耳にしたほど、細く綺麗に縫われていた。乳がんを切除した後、乳腺外科の先生から形成外科の先生にバトンタッチしエキスパンダー挿入後、閉じる縫い目は、乳腺外科の先生たちよりも形成外科の先生たちの方が綺麗だと、閉ざされた個室で内緒話のように看護師さんが教えてくれた。

初対面の術後の胸の感想は本当に乳頭、乳輪の色は良くなるのだろうか?酸欠状態のような具合の悪そうな色の乳首はポロリととれたりしないだろうか?と気になることはあったけどエキスパンダーで小さな膨らみをつくった胸は安心させてくれるものがあった。