乳がんカフェ

2017年大きなシコリが出現し乳がん摘出手術を受けました。乳がん手術を終えても怖さはいつもどこかにあります。まだ慣れないシリコンおっぱいと共に、ひと息つきながら経過を綴っていきます

2度目の針生検 患者は怖さでいっぱいなんだ

f:id:forsomeone:20180618000205j:plain

 

PET-CTの検査結果から2日後、左胸のシコリの針生検の日が来た。もう病院に来るだけで具合が悪くなりそう。

 

余裕でしょ?

診察室へ入ると顔面こわばってる私に、担当医が「さーやるか!経験者だから余裕でしょ?」と明るく迎える。「それ反対。1度経験しているから、あの音と、銃で撃たれてる感じの恐怖がよみがえってくる」「えーそっちか・・泣かないかな・・・」と、服を脱ぎ横たわると看護師さんがタオルを掛け傍に着いててくれる。

 

何度やっても怖いものは怖い

処置が始まる。仰向けで目を閉じているだけで精いっぱい。先生が私に話しかけ質問をしてきたが私は硬直状態で言葉を理解できない「先生、怖くて何言われてるかわかんない」と返した。「不安が和らぐかな~と思って話しかけてみたんだけど、ダメだったかぁ・・」と言いながらエコーを動かし麻酔。麻酔の針が刺される時看護師さんが手を握っててくれた。

 

患者の怖さ 医師の怖さ

「じゃぁ、いくよ!」といよいよ針生検の針が刺されバチーンと音が響く。震える私に「痛い?痛いの?麻酔効いてない?」と担当医が焦る。「怖い・・・」という私に「痛い?」「痛くない。怖い・・・」「怖いのかー。怖いのは僕だって怖いんだよー。左は心臓もあるしね」と。担当医は励ましで言ってくれたのかもしれないし、医療ミスなどを犯せば大問題、命を預かる責任の怖さはあるのかもしれないが、私はその言葉で更に怖くなり思わず「ダメだよ!先生が怖いなんて言ったら身を預ける患者は、もっと怖くなる。先生は大丈夫だよって言ってて!」と言葉にした。「そっか・・・そうだね・・・」とバッチーンと続く。手を握っててくれてる看護師が異変に気付く「大丈夫?手がすごく、冷たくなってる」と手をニギニギして温めようとする。血の気が引くというのだろうか、自分でも体温が下がって行くのがわかる。看護師さんの「大丈夫?」の問いかけに「うん」と頷く。

 

 倒れるなら病院で

 針生検終了後、着替えてる時、担当医も看護婦も「大丈夫?具合悪くない?」と気にかけてくれた。「大丈夫です」と鼻をかみながら答える。麻酔をしているから、全く痛くないし、前回の針生検より刺される回数も少なく針も細かったような気がする。それでも怖い。怖い時や、不安になると血圧や体温がおかしくなるのか、身体の血が抜けてく感じがして手足がキンキンに冷える。着替えが終わり、診察室の椅子に座ると「大丈夫?倒れない?」「うん。落ち着いてきた」「帰れる?少し病院で休んでく?」「ううん。早く病院から去りたい」「でも病院で倒れる分にはいいけど、病院内なら、医者だらけだからすぐ助けられるからさー」「うん。私倒れてでも家に帰りたい」最後は少し笑顔でそんなことを話した。

 乳がんになってから病院=病気を治すところではなく、病院=恐怖の場に変わってしまった。

痛い思い、怖い思い、悲しい結果を突きつけられる。心が削られてく。ここは・・・とても怖い場所。